魚は百害あって一利無し?
突然ですが、マンガ「サザエさん」の主題歌、冒頭部分の歌詞を思い出してみてください。
(思い出し中)
ドラネコが魚をくわえて逃げていくという話です。その後ネコはどうするでしょう…?おそらく美味しそうに食べるでしょう。
そこであなたに質問…
もし「魚は百害あって一利無し」なんていう情報をみたら、あなたはどう考えますか?
僕だったら、「あっ、口が滑っちゃったんだな…。つい、言い過ぎちゃったんだな、その人。」と考えます。
もしくは、「意図的になにか聴衆、読者を惹きつけるために、エキセントリックなことをおっしゃっているのだろう。で、その続きは…?」と興味深く続きの情報を待ちます。
なぜ私がそう思えるかというと、今までの経験上、「魚のメリット」を多数知っていて、経験もしているので、「魚は百害あって一利無し」という言葉を心の底から賛同することは難しいからです。
「少なくとも二利以上はあるだろう(笑)」と思うからです。「(この)魚は百害あって一利無し」と何かを特定して解説しているなら話は別ですが…。
もちろん、特定の魚がアレルゲンとなるなど、ケース・バイ・ケースですから、そういう子もいるかもしれません。しかし、どの子にとっても「一利無し」とまで言いきってしまって良いものかどうかと…。
って思うのは私だけでしょうか…?
昨日トラックバックしていただいた”THE STUDY OF DACHS”さんのところに、こんなことが書いてありました。
ある資料に「煮干しは与えない方がいい。魚は百害あって一利無し」なんてことが書いてあった。理由は「青魚にはヒスチジンというアレルギー反応を引き起こす物質が含まれているから」とのこと。アレルギーを起こさなきゃ問題ないんじゃない?って思うけど、百害あって一利無しって言われたら、食べさせることを躊躇してしまう。魚には魚にしかない栄養素もあるし、いろいろなものを食べさせた方がいいと思うんだけど。。。
「煮干しは与えない方がいい。魚は百害あって一利無し」の部分しか情報としていただいていないので、その前後がどんな内容なのかによって、コメントが変わってくるのですが、その資料全体のトーンが、「魚は食べさせてはいけない!」というものだったと仮定して、話を続けます。
それは、今まで食べてきた、食べさせてきた魚が「百害あって一利無し」といわれたら、ビックリしますよね。 人それぞれいろんな立場・見解があろうかと思いますので、以下の解説は「一意見」として読んでいただければと思います。 ヒスチジンとアレルギー反応に関して、正確な情報がわかると安心するということもございますので、解説させていただきますと、
・青魚だけでなく、赤身魚には「(遊離)ヒスチジン」という物質が多く含まれています
・ヒスチジンそのものはアレルギー反応を引き起こす物質ではありません
・ヒスチジン含有量が多いこと自体は、健康上ほとんど問題はありません
・ヒスチジンにある種の細菌がもつ脱炭酸酵素が作用することによって、ヒスタミンが生成されます
・このヒスタミンがアレルギー反応を引き起こす物質です
・人間の話ですが、マグロ、イワシ、サバ、サンマなどの「赤身魚」を食べた後、30分~2時間の間に顔面紅潮、全身脱力、発疹、頭痛、めまい、吐き気などの比較的軽い症状が現れることがあります
・もちろん、この症状は永久に続くわけではなく、数時間で治ります
・ この症状が食物アレルギーの症状と似ているところから「アレルギー様食中毒」と呼ばれています
なぜ、赤身魚かというと、
・ヒスチジン含有量が「白身魚」では数mg~数十mg/100gであるのに対し、「赤身魚」では700~1,800mg/100gと非常に高い
・赤身魚肉のpHは5.5~6.0で、この脱炭酸反応の至適pH5~6に近いのでヒスタミンを生成しやすいことが理由と考えられています。
ここまでをまとめますと、
・赤身魚には遊離のヒスチジンが多量に含まれていて
・魚にヒスタミン生成菌が付着していて
ヒスタミン生成菌が増殖してヒスチジンからヒスタミンを生成すると、アレルギー様中毒を引き起こすことがあるということです。 以上がヒスチジン→ヒスタミン→アレルギー反応の話です。 では、「煮干しは与えない方がいい。」というご意見はどうかというと…
この続きはまた次回に! (ちょっと考えてみてくださいね)
考えるポイントは、
・やはり煮干しは与えない方がいいのか?
・回避する方法はあるのか?
・どういう点に気を付けたらいいのか?
などです。
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この記事へのトラックバック一覧です: 魚は百害あって一利無し?:
» 須?先生が拾ってくれた・・・!! トラックバック THE STUDY OF DACHS
昨日UPした「煮干はよくないの?!」を須?先生のブログにトラックバックしたところ、なんと今日、それについてのコメントがUPされていた。
うれしすぎるぅ〜!!!!
で、須?先生のご意見は「二利以上はあるだろう」とのこと。
なんだかホッとした(笑
須?先生から「煮干は与えないほうがいい」について考えてみてください、と考えるポイントが3点書かれていた。(詳しくは獣医師須?の「ペットに手作りごはん」をご覧くださいね)
私も考えてみた。
●煮干は与えても問題なし。
●魚は新鮮なうちに火を... 続きを読む
受信: 2005/06/16 22:28:48
» 青魚のこと トラックバック コーギー2匹と日本で一番スタンダードな雑種犬(笑)のブログ
先日サンマ定食を食べたわんどもだけど、いま、須崎先生のブログを見たら青魚や赤身魚に多く含まれるというヒスチジンについて書かれていた。
端折って書きますがヒスチジンがある状況下でヒスタミンというものに変化するのですが、このヒスタミンというのがアレルギー反応を起こす物質らしいのです。
まあ必ずしもというわけではないですが。
わんども、ゴン太が12キロ前後、サクラが10キロ弱、萌絵が7キロ前後だけど、サンマ定食を食べたときはグリルからはみ出そうな大きなサンマを1匹ずつ食べたのよね。
あーで... 続きを読む
受信: 2005/06/16 22:35:13