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2007年5月31日 (木)

炭水化物を食べるとガンになる?

 先日、久しぶりにこんな不安を飼い主さんから聞きました。

「本とか、雑誌とか、ネットで、犬や猫そして人も炭水化物を食べるとガンになると言われているのをよく見ますが、なんで須崎先生はそんな危険な食品をあえて使われるのですか?何か理由があるのですか?」

 個人的に懐かしいです(笑)。
と同時に、まだそんな話があるのかとガッカリもします…。

 結論から申し上げると、
「そんなことあるわけ、ナイナイナイッ!全くの間違いです!」


 といいつつも、科学的な立場で『完全否定』はできないという知識と良識を持ち合わせているつもりなので、正確には、

「その可能性は極めて低いです。」

という表現が適切ですね。


ただし、もしあなたが、
「隕石が落ちてくる可能性があるので、地表には住んでいないんです。」
という主義主張の方なら、炭水化物を積極的にオススメはしません。

その不安が原因で、様々な結果を誘発しかねないからです。
(意味深、しかし多くは語らず…)



 ガンは、「●●を食べたからなる」などという
『単純な理由』でなる病気ではありません。

 様々な原因が複雑に絡み合って成立する病気です。

 それゆえ、逆に「●●でガンが治りました!」
などという可能性もかなり低いです。
(これで、まどわされないですね!)

先日の手作り食で悪性リンパ腫が治った例も、
その子に必要な個別対応をしてはじめて治ったのです。

免疫力を上げた「だけ」で治ったのではありません。
ありとあらゆることをやったのです!

大切なので繰り返しますが、
「●●だけでガンになるとか、ガンが治ることはありません!」

正確には、「そうなる可能性は極めて低いです。」

もし、上記の表現が
「ということは、可能性はゼロではないということですね!?」
などと気になるなら、あなたは空気を吸えないはずです!


 第一、炭水化物を食べたらガンになるのならば、『お米の国だものっ!』の日本人は、有史以来、みなガンで死ぬことになります。
(確かに最近ガンが多いですが、それは別な理由!)

そう指摘すると、「なるほど…。」とご納得頂けるのですが、
「通常の細胞は炭水化物と脂質の両方を
 エネルギー源として利用できますが、
 ガン細胞は脂質をエネルギー源としては利用できず、
 炭水化物しか利用できません。
 だから、炭水化物を摂るとガン細胞を活性化するのです。」

などと、一見科学的っぽいことを言われると、
「そうなんだぁ〜。」
などと「完全なる誤解」が生まれるのです。

 問題解決の秘訣は、単一方向から見るのではなく、複数の視点から見ることです。

 キチンと栄養学なり生化学を学んでいる方ならば、
「身体は低血糖にならない様に、筋肉などの蛋白質を分解して、血糖値を維持しようとする働きがある」ことをご存知なはずです。

 そうなると、筋肉が細くなったりして、体力も落ち、復活しにくい状況になるわけです。


 なんで炭水化物を食べるとガンになるなどと言われる様になったのかわかりませんが、
「そんなに簡単な理由でガンになれないんですよ!
 だから、安心してください!」

とお伝えしたくて、記事にしました。

 世の中には惑わされる様な極端かつ不適切な意見が沢山あると思いますが、みなさんの適切な判断力で、ご判断いただければと思います。

 繰り返しますが、ヒトも、イヌもネコも、ご飯を食べたらガンになる等という単純な、ロボットみたいな身体の作りにはなっていないんです!ガンになるためには、かなり様々な要因が絡まないとなかなかなれないんです!もし、「ご飯を食べてガンになった」といわれたら(科学的な視点から見てありえないことではありますが)、他の要因の存在をあなたが聞き忘れたか、かかりつけの先生がその時体調が悪くて伝え忘れたかのどちらかでしょうから、もう一度確かめられた方がよろしいかと思います。

 

ちなみにうちでは、その様なケースを診たことがありません。さらに、治った子達は、いろんなものを食べています!

 ということで、どうぞ、今日から枕を高くしてお休み下さい。



04:55 午後 ペットの手作り食, 病気?ガン |

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