犬の悪性メラノーマ(黒色腫)が2ヶ月で改善!
今年の1月に悪性メラノーマ(黒色腫)と診断された子が来院されました。
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(ノーフォークテリア 7歳 オス)
【主訴】悪性メラノーマ(黒色腫)
【飼い主さんが望むこと】転移を食い止めたい。
【これまでの経緯(参考情報)】
昨年の秋頃から肛門にイボのようなものができて少しずつ大きくなり、表面の薄いかさぶたがはがれると軽く出血することを繰り返していました。肛門のできものの切除手術をして頂き、その後病理検査へ回された結果、悪性メラノーマ(黒色腫)との診断が出ました。
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とのことでした。
早速、身体を探ってみますと、確かに腫瘍反応はあるのですが、それよりなにより空気感染するタイプの病原体感染が多いとみました(赤、青、緑は空気感染するタイプの病原体)。
これはあくまでも当院でのケースですが、病原体感染が強い場合、腫瘍反応が出ることがあります。特に、原因不明の腫瘍と診断された場合、体内に蓄積している異常物質や病原体を排除することが、解決の突破口となることがあります。
ですから、腫瘍と言われても、原因と思われるものを排除することで、状況が変わる可能性があります。そこで、病原体対策に取り組んでいただきました。
そしてこれが2ヶ月後です。
見事に、肺、大腸の病原体反応は消え、腫瘍の反応も消え、肝臓〜胆のう〜すい臓〜脾臓に、ウイルスの反応が残るのみとなりました。
気になる腫瘍の転移等もなく、この二ヶ月でずいぶん変わったようです。
もちろん、まだ二ヶ月ですから、今後も見守る必要がありますし、これからはウイルス対策が重要になってきます。
しかし、少なくとも現状では「悪性メラノーマ(黒色腫)」の不安からはひとまず解消されたと思っていいでしょう。
この「悪性メラノーマ(黒色腫)」は、「悪性」とつくだけあって、診断されるとあまり希望のもてないことを獣医師にいわれたり、ネットで検索しても暗くなる情報しかない…ということがほとんどです。
そして、お友達にご紹介頂いて当院にお越しいただくようです。
もちろん、当院の方法が全てで、「『メラノーマ』の治療なんて簡単だ!」などと申し上げるつもりはありません。相手は生物ですから、個体差があり、『万能の方法』などありません。自分でやってますからよく分かります。
このケースでうまくいったからといって、他のケースでもうまくいく保証などありません。反応は個々で変わりますから、やはり個々で対応するしかないのです。
しかし、個々のケースに、リアルタイムで調整をかけることで改善する可能性もあるということを知って頂きたかったのです。
柔軟性と、幅広い選択肢をもち、その方法が機能しているかどうかをリアルタイムでチェックする方法があれば、個々で対応できます。
私も、治療をする上で、様々な情報をネット上で探しましたが、残念ながら解決に役立つ情報は見つけられませんでした。
というわけで、自分で探るしかなかったんです。
私は専門家ですし、探る道具がありますから、自分で探れますが、飼い主さんはなかなか難しいと思います。ですから、この情報が一人でも多くの方に希望を持つきっかけになればと思いました。
これで慢心することなく、目の前のケース一つ一つに、全力で取り組みたいと思います。
全国の愛犬家、愛猫家で、ガン・腫瘍と診断されてお困りの方に「治る可能性はゼロではないんだ!」という希望を持って頂けたら、幸いです。
さぁ、共にがんばりましょう!
07:13 午前 須崎動物病院_診療病気?ガン | Permalink | トラックバック (2)