猫はなぜ爪研ぎするのか?←マイケル W.フォックス博士から学んだこと
うちの実家にいた猫(♂、19歳で腎不全で他界)は、じゅうたんを巻いて壁に立てかけていた所に上って、一生懸命爪を研ぐのが日課でした。
で、普段は撫でられるのが好きなのに、そのじゅうたんに上って爪を研いでいるときに撫でようとすると、牙をむいて思いっきりひっかいて来るのでした。「テメェ、ナニスンダ ゴルアァッ!!」と言いたげな雰囲気でした。
いつもと違う雰囲気に、当時高校生だった僕は、
「ここは構ってはいけない所なんだな。」
と感じたものでした。
高校を卒業して大学に入学し、獣医師国家資格に合格後、大学院に進学したとき、一冊の本との出会いがありました。
その本には、ネコの心理学や行動学的な観点から「なぜ猫はこういう行動をするのか?」「こういう表情やしぐさの時は何を訴えようとしているのか?」についての知見がビッシリ書いてあったのです。
お恥ずかしながら獣医師国家資格に合格していながら、ウイルスや細菌には強い興味がありましたが、犬や猫の心理学や行動学はまったく不勉強でした。
何度も何度も繰り返し読み、線を引き、ボロボロになるまで読みました。
その本から得た、猫の爪研ぎに関する意義は、
猫の爪研ぎは、マーキングが目的の一つだということでした。
「ここはオレの縄張りだ!」
という自己主張だというのです。
だから、僕が触ろうとしたら、普段見たことの無い様なリアクションをとったというわけですね。
動物は無意味なことをしない
ということを学んだのも、この本でした。
そしてその本の著者は
マイケル W.フォックス(Michael W. Fox)博士
でした。
フォックス先生は獣医師であり、動物の心理学・行動学に精通した世界的権威であられ、そんなすばらしい先生から書籍を通じて、本当に沢山のことを学ばせていただきました。また幸運なことに、「犬のマッサージ」「猫のマッサージ」の翻訳の協力もさせていただいたご縁があります。
当時のまとめノートが出てきましたので、これからしばらく、その時の学びをシェアさせていただきたいと思います。
11:59 午後 Dr.フォックス_猫 | Permalink